2018年7月19日木曜日

「NPO」

内閣府のサイトより抜粋。

NPOとは
「Non-Profit Organization」又は「Not-for-Profit Organization」 の略称で、
様々な社会貢献活動を行い、 団体の構成員に対し、 収益を分配することを目的としない団体の総称です。
抜粋はここまで。


さて、
「適切な手術をしないでご飯を与えていたので、猫が20匹に増えてしまって困っている、なんとかしてもらいたい」
仮に、こういう要望が行政、民間団体、個人にあったとします。
行政は「殺処分」もありますがなんとか天寿を全うさせるよう努力しているところもあります。
動物保護を一義に考えている人、団体は、
猫を保護し、適切な手術、治療などを施し、
新しい飼い主さんを見つけて、天寿の全うに力を尽くします。
また、 TNRという手法で居た場所に返し、地域で見守るという場合もあります。
どの活動も、
上記にある
どのような「社会貢献」になるのでしょうか?
事情はともかく「困っている人を助け」のだから、
立派な社会貢献になる。
このように考えると、
困っている人はある種のサービスを受けたわけですから、
対価を支払わなければこの社会は成り立ちません。
しかし、費用の負担ができないからといって、
猫をそのままにすると新たな悲劇が増大し、繰り返されます。
この、
「新たな悲劇の増大を防ぐ」ことも「繰り返されることを防ぐ」ことも
「社会貢献になるでしょうか?」
邪魔になった猫を川に捨てた話は珍しくありません。
この行為を無くすことも「社会貢献」になるでしょうか?

この辺のことを深くじっくりと考えて、
一定の結論を持たなければ「社会貢献事業」として「動物の保護」を維持継続させるのは非常に困難です。
「私は動物の状況に関心ないし、自分の暮らしに背一杯だ」という人に
「無関係ではないですよ、共有すべき社会の課題なんですよ」と説明できなければ、一般的にいう「寄付」は期待できません。
サービスを受けた人からの費用の負担と販売などの実業だけを頼りにしなければなりません。どちらも、確実性は低いです。
「できる範囲でできるときに自分のお金で行動する」という独特のボランティアスピリットを増やすこともそう簡単ではありません。

確かに無駄と思える税金の使い方は少なくありません。
しかし国全体が赤字で、2040年には896の地方自治体が消滅するというレポートもあります。行政だけでも、もちろん民間の善意だけでもあらゆる対策行動は行き詰まるでしょう。
行政、個人はもちろん、団体もお金があれば教育しても人は育てられるし、施設もある程度確保できます、そして、細々でも維持していけるでしょう。
しかし、猫に関して言えば、「課題の数」が圧倒的に「解決の力」を超えていますので、
尋常な考え方と手段で乗りきるのは難しいと考えています。
「何もしないよりはイイ」という感覚で15年ほどそれらしき行動をしてきましたが、 新たな考え方を確立する必要性を重く感じています。



今日はそんなことを考えながら、蝶や蜂をじっくりと眺めてしまった。